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2018年9月 3日 (月)

安い方が価値が高い

新自由主義における
嫌な固定観念の最大のものは
『安い方が価値が高い』
であります.

1975年ころまでは
『安かろう悪かろう』
だったのですが,
いつのまにやら
『安い方が価値が高い』
に変わっています.

社会の風潮全体が
1975年頃から変わってきています.
サービス業が過半数になったため
表面的な付き合い,愛想が
重んじられたからと言う方もいます.

インターネットが更に助長しています.
情報は無料と言う誤った常識が
形成されてしまいました.
なのでネット情報はウソ・ホントが半々で
一番信用のおけない状態です.

『安い方が価値が高い』
と信じているおかげで
売り上げが伸びず
給料も上がらないと言う
負のスパイラルになっています.

安いのには訳があります.
品質が悪い
衛生が悪い
ウソがある
安い給料

早く
『安かろう悪かろう』
に戻って欲しいです.

2018年8月21日 (火)

催眠理論

HBCモデル
 先述のように氷山モデルでは説明できないことがあるため,HBCモデルを用います.HBCはHuman Brain Computerの略で,人間の脳をコンピューターで作ったらこうなるであろうと,中山正和(1913~2002)が1970年頃に提唱したものです.中山正和は創造性について研究した発明家で,なぜ人はアイデアを思いつくのか?を説明するために,このモデルを作りました.
 赤ちゃんが生まれた瞬間は「いのち」という回路しかありませんが,生きていくというプログラムがすでに組み込まれていて,刺激に対して反応します.例えばお腹が空けば泣いて,おむつが濡れても泣いてお母さんに知らせます.(図2)
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 3才くらいまで子供はおんぶされたり,抱っこされたり,手をつないで歩いたりお母さんのすぐそばにいます.そうすることでお母さんの好き/嫌いを素直に「すり込み」にインプットし,大人になってからの行動規範とします.三つ子の魂百まで,おふくろの味と言われるのがそれに当たります.(図3)
 ですからこの時期には,お母さんの何でもない話が,簡単にトラウマになり得ます. 例えば「危ないから貸しなさい」では,言われないと行動しない大人になるかもしれません.「遠くへ行っちゃダメよ」だと,ゴール寸前で断念する大人になるかもしれません.それくらい「刷り込み」は素直と言うことです.


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 9才くらいまでに「イメージ記憶」「コトバ記憶」が形成されます.イメージを素直に覚え,次に対応する言葉を素直に覚えます.多数のイメージと言葉が対応するので,多数の縦線でつないでいます.9才と言えば小学校3年生ですが,このくらいになると大人と普通に会話します.でも時間の概念がないので「夕方5時までに帰っておいで」と言っても帰っては来ません.(図4)

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 10才から20才くらいで「計算」ができ,脳が完成します.この「計算」には時間の概念があり,時間順に記憶する(エピソード記憶),理屈を立てるといったことができます.理屈とは原因と結果をつなぐものです.ですから時間の概念があって初めて形成されます.また脳が完成した瞬間に前意識が生じ意識と無意識に分断されてしまいます.(図5)

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 HBCモデルと脳の対応を表1に示します.例えば脳幹は,自律神経・ホルモン・呼吸を調整していますので,まさにいのちの中心となっています.なおもちろんこれらは大体の範囲ということで,右脳が失われると,左脳が肩代わりするといったことが知られています.

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 ではHBCモデルで「立てない」という例で,催眠を理解していきます.先ずは普通の状態,覚醒状態のときです.「立てない」は意識にも無意識にも入り,それぞれ明示・暗示となります.無意識はHBCモデルで説明したように,よりよく生きるために,素直に記憶し素直に行動します.そのため「立てない」と暗示されたら立てなくなります.しかし意識は,つい今しがたまで立てた,立てなくなるようなことも起きてないと,時間軸に沿って理屈立てて考え,立てないわけがないと判断します.結局のところ無意識の立てないは意識によりキャンセルされて,立てるのです.(図6)


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 催眠状態では意識が休んでいて,立てないわけがないという判断が起きません.よって無意識の素直な記憶・行動がそのまま生じて立てなくなります.脳のできあがっていない子どもは,常に催眠状態と言えますので,覚醒状態でも「立てない!」と言うと,本当に立てなくなります.(図7)


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 ところで催眠状態でも暗示を受け入れない人がいます.先に「刷り込み」で,お母さんの好き/嫌いを刷り込むと言いましたが,お母さんないしは本人が催眠術または類したもので嫌な思いをしていると,催眠術が嫌いと刷り込み,暗示が嫌いとなっていますので,暗示を受け付けません.一部の暗示を「刷り込み」が嫌いなため,それが入らないということもあります.
 なお意識の休み具合で催眠の深さが決まります.浅く休んでいれば軽トランス,中程度に休んでいれば中トランス,深く休んでいれば深トランスなのですが,酔っ払いと対応させると分かりやすいです.ただし催眠では,脳は休んでいるだけですが,酔っ払いはアルコールで脳が麻痺しています.またMild State等は欧米の催眠ショーを行う催眠術師が主に使う分類法です.催眠ショーでは,ステージに上がったボランティアをSomnambulistic Stateにすることが,最初の目標となります.催眠療法では中トランス以上に深ければ良いとされていますが,退行催眠・前世退行催眠・未来進行催眠では昏睡直前の深トランスが必要となります.(表2)
表2

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2018年8月20日 (月)

催眠理論

氷山モデル
 催眠理論を理解するには催眠モデルが便利です.先ずは一般書籍,ネットなどで良く見かける氷山モデルを用いた説明です.
図1 氷山モデル
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 図1のように海面から上を顕在意識,海面から下を潜在意識と言います.普段は会話を顕在意識で処理しますが,催眠状態になると顕在意識のレベルが低下し,潜在意識で処理するようになります.例えば普段(覚醒状態)は「立てない」と言われても,処理する顕在意識が「立てる」と思っているため,立てなくなることはありません.でも催眠状態で「立てない」と言われると,潜在意識で処理するので,潜在意識が「立てない」を真に受けて立てなくなってしまうのです.
 ただこのモデルでは,なぜ顕在意識は暗示を否定し,潜在意識は暗示を素直に肯定するのか?催眠状態でも暗示を受け入れない人がなぜいるのか?を説明できません.

氷山モデルのオリジナル
 ところで氷山モデルのオリジナルはフロイトです.ただ言葉が違っていて顕在意識ではなく意識,潜在意識ではなく無意識,海面ではなく前意識です.フロイトは意識が15%,無意識が85%と言っていますが,単に無意識の方が大きいと言っているだけのことでしょう.ユングは無意識の方が圧倒的に大きいと考えていました.またフロイトは,無意識は抑圧されたものと考え,ユングは無意識こそが主体と考えました.

2018年8月17日 (金)

催眠術の歴史

大まかな流れ
 新人類が12万年前(諸説あり)に誕生してすぐに,過酷な自然(災害,病気)に対応するためシャーマンが現れ,魔術を執り行ったと思われます.その魔術から,薬草を用いる医術が分離し,薬草の収穫時期を知るためにも天文学が発達し,魔術・天文学が合体し占星術となり,占星術の基本理念から催眠術が生まれました.その占星術の基本理念とは
1. 宇宙は星間の磁気で満ちている
2. 星間の磁気は星の影響を受けている
3. 人は星間の磁気の影響を受けている
4. よって人は星の影響を受けている
第3項の「人は星間の磁気の影響を受けている」から,磁気術が始まりました.これは磁石を患部に当てて治療すると言うものです.
 磁気術を独自理論(動物磁気)で解釈しなおしたのがフランツ・アントン・メスメルで,治療の過程から精神の奥底の存在(深層心理)に気づき,後のフロイト,ユング等の深層心理学につながっていくのです.メスメルの治療(メスメリズム,Mesmerism)そのものについては,ジェームズ・ブレードが凝視によるトランス状態の生成と解釈し,それを催眠(Hypnotism)と名付けました.催眠・催眠術の誕生です.

占星術から催眠術へ
 それでは占星術から催眠術への流れを観て行きます.バビロニアで紀元前2000年頃には誕生していた占星術がギリシャ,エチオピア,ローマ帝国で発展し,ルネッサンス期に花を開きます.先ずペーテル・ポンポナッツィ(1462~1521,没年には諸説あり)が,星は人間の精神に気孔を通じて影響を与えると考え,精神の治療を行っています.
 次にパラケルスス(1493~1541)が磁気説(Magnetismus)を唱え,宇宙は磁気で満ちている,人は星より磁気の力を受けている,人は磁気力にて養われている,星と人のみならず、人と人にも磁気を通じて相互影響があると言い,磁気術(磁石による治療)を行っていました.
 グロセニウスが1608年に創傷の磁気的治療を行っており,ロベルト・フラッド(1574~1637)も1640年に磁気説を唱え,人・動物・植物にも磁気力(S極、N極)があるとしました.その後アタナシウス・キルヘル(1602~1680)が,磁気力は宇宙に遍満し、創造物すべてを連結し,植物、動物、鉱物、元素、太陽、月、海、想像、音楽、愛情に磁気力があると考えました.
 次にバレンチン・グレートレークズ(1628~1700頃)が手当て,撫擦(ぶさつ)により,創傷の磁気的治療を行い,ヨハン・ヨーゼフ・ガスナー神父(1727~1779)が麻痺、痙攣、盲目、おしの磁気治療をしています.
 ついでフランツ・アントン・メスメル(1734~1815)が登場しメスメリズムとして広まり,そしてメスメルの弟子であったド・ピュイゼギュール侯爵(1751~1825)が洗練化させたのです.
 その後ジェームズ・ブレード(1795~1860)がメスメリズムを研究し,凝視によりトランス状態になったのではないかと推測し,家族で試したところ上手くいったため,凝視法としてまとめました.この凝視法は現在でも古典催眠の主流で,色々な古典催眠誘導法のところで解説します.先にも述べたようにブレードが催眠(Hypnotism)と名付け,催眠・催眠術が誕生したのです.
 その後はアンブロワーズ・オーギュスト・リエボー(1823~1904)のナンシー派が暗示による催眠療法で,ジャン・マルタン・シャルコー(1825~1893)のサルペトリエール派が磁気術による催眠療法で対立しましたが,ナンシー派に軍配が挙がったようです.
 ただいずれも治癒しなかった患者がいたり,暗示が解けてしまう患者がいたりしたため,催眠療法は一旦廃れてしまいます.そしてフロイト(1856~1939)の精神分析,ユング(1875~1961)の分析心理学が主流となっていきます.
 その状況を変えたのが第一次世界大戦と第二次世界大戦です.両大戦で多数のPTSD患者が生まれ,それに対応するため催眠療法が見直されたのです.それに相前後して精神科医のミルトン・エリクソン(1901~1980)が登場します.エリクソンが催眠療法に革命を起こした後は,古典催眠に大きな変化は生じていません.
 ところでエリクソンの催眠は,一般的にはエリクソン催眠または現代催眠と言われ,古典催眠と区別されますが,私の解釈では古典催眠です.なぜなら体や心の生理現象を利用しているものは古典催眠であると,私は解釈しているからです.なおミルトン・エリクソンと同時代に,心理学者のエリク・エリクソン(1902~1994)も活躍したので,調べる場合には注意が必要です.
 またこの時代の忘れてはならない催眠術師が,オーモンド・マッギル(1913~2005)とデイブ・エルマン(1900~1967)で,腕は超一流です.マッギルに至っては亡くなる直前まで現役で,90歳のときの実演動画が残っています.
 2000年代では,非言語催眠術を発明した田村通章も重要です.彼の古典催眠誘導である田村式ハンドシェイクインダクションは体験する価値が大いにあります.
 ところで自己催眠に関しては,エミール・クーエ(1857~1926)が1880年ころに自己催眠を体系化し診療を始めました.長さ2メートルくらいのタコ糸に一定間隔で結び目を作り,両端を結び輪にします.その輪を手繰りながら,結び目ごとに「私は日々良くなっていく」と暗示を唱えます.ただクーエの自己催眠は手順が長く現代人には悠長すぎるかもしれません.

2018年8月16日 (木)

催眠術とは

催眠術概要
 催眠術とは,催眠誘導で相手を催眠状態とし,次に暗示を入れ,相手の状態を変化させるものです.催眠誘導については催眠術の行い方のところで,催眠状態については催眠理論のところで述べますが,催眠状態では無意識優先となっていて,暗示を受け入れやすくなっています.暗示は,例えば「爪を噛む癖を無くす」「立てなくなる」と言ったものです.これも詳細は催眠術の行い方,コツのところで述べます.

なぜ怪しいと思うのか
 幼少時に催眠術に触れていないから.これに尽きます.同じ見えない力に神社やお寺がありますが,これらについては何の違和感もありません.それは生まれて1ヶ月後には初宮参りをし,七五三のお参りもして,神社やお寺が好きになっているからです.

催眠関係論文
 催眠術への誤解・偏見を解くために「催眠術は科学である」と言う方もいますが,正確には「催眠術は科学の研究対象である」です.そこでCiNii(国立情報学研究所の論文検索ページ)で調べますと,
古くは
 佛教哲學上ヨリ研究シタル催眠術ニ就テ(山内 康)1904年
 催眠術ノ醫治應用ニ就テ(板倉 識)1904年
 催眠術應用による透視可能の範圍に就て(向井 章)1918年
最近では
 自律訓練法と催眠(田村 英恵)2017年
 催眠がかかる仕組みとその誘導法(村野井 均)2018年
 重温感暗示下におけるイメージの鮮明性(田村 英恵)2018年
と全体で1000件ほどあります.「催眠」で検索すると1648件(2018年8月16日現在)ですが,直接関係ないものを除くと1000件ほどとなります.いずれも論文ですので,本とは異なり査読されており,専門家がその内容を評価・検証したものです.

2018年8月15日 (水)

はじめに

 催眠術と聞くと怪しいと思うのが一般的です.催眠療法ですら怪しく思われています.英語のヒプノセラピー(Hypnotherapy)となると,それほどでもないのですが.こういう誤解と偏見を解くのも本書の目的の一つです.
 そこで催眠術の効果をここに述べておきます.先ず催眠状態となることで,心と身体が弛緩し,健康が増進され,心が穏やかになります.肩凝り程度でしたら,これだけで軽減しますし,ストレスも軽くなります.また暗示により不快な症状・癖に対応します.次にエンターテイメント(催眠ショー)でしばし現実を忘れ,楽しみ,息抜きを得られます.これらのことで生きる活力が湧いてくるのです.
 実は,催眠状態は瞑想状態と同じです.瞑想が難しいという方は,自己催眠を覚えると,簡単に催眠状態,瞑想状態になります.ですから自己催眠についても書きました.
 催眠術を活用して,平和で楽しい人生を送っていただけたらと思います.

2018年8月14日 (火)

古典催眠術原論

はじめに
 催眠術の目的
催眠術とは
 なぜ怪しいのか
  催眠関係論文の紹介
 催眠誘導
 暗示
催眠術の歴史
 魔術
 医術
 占星術
催眠理論
 氷山モデル
 氷山モデルの元祖
 HBCモデル
 暗示が入らない人
 脳モデル
 ポケモンショック
催眠術の行い方
 一般的な流れ
 ラポール
  依存心
  転移、逆転移
 飯島の流れ
  思いやり
  エチケット
  被験性テスト
  催眠誘導+深化法
   The Dave Elman Method改案
  暗示
  暗示解除
  催眠解除
   本当のところ
 コツ
  被験性テストのコツ
  暗示の作法
  解き方のコツ
色々な古典催眠誘導法
 被験性テスト
  The Waking Hypnosis
 古典催眠誘導法
 深化法
自己催眠
 エミール・クーエの方法
 シュルツの自律訓練法
 簡単で強力な方法
  ブラウンノイズ
  シンギングリン
  クリスタルボウル
  Ormond McGillの方法
 自己催眠の暗示
おわりに
参考文献

2018年8月 6日 (月)

無意識の能力

無意識の能力は
無限大と考えています。
そこで次の実験を行い、成功しました。

【実験内容】
読唇術の能力が無い被験者を
催眠状態(深トランス)にし、
声には出さず、口パクで暗示を言う。

【暗示①】
もう立てない。

【暗示②】
この黒板消しを見ると可笑しくて笑う。

【結果】
どちらの暗示もかかりました。

つまり唇の動きから
何を言っていたか理解したと言うことです。

次は日本語の分からない人に
日本語で暗示が入るかを
試してみたいと思います。

2018年7月31日 (火)

深呼吸の不思議

深呼吸すると
副交感神経が刺激されリラックスする
と良くネットに書いてあります。

でもなんで副交感神経が刺激されるのか?
についてきちんと書いてありません。

緊張すると息が浅くなり
リラックスすると息が深くなります。
そこで意識的に深呼吸すると
それが副交感神経を通って、脳幹にフィードバックされ
リラックスしていると、脳幹が思います。

すると脳幹網様体賦活系から新皮質へ
信号(刺激)が伝わらず、新皮質は眠ります。
リラックスすると眠くなる理由です。
新皮質が休むので、随意筋も休み
新皮質、身体の疲れが取れ
健康になるのです。

実は、これは催眠状態、トランス状態で
瞑想状態でもあります。
これらで健康になる理由でもあります。

と言うことは
授業中、仕事中に眠くて仕方ないときは
呼吸を浅くすれば良いと言うことです。

2018年7月18日 (水)

無と空

「無(む)」と言うと、円相が思い出されます。
丸の中に何もないので「無」です。

禅の坊さんは難しいことを言いますが
何も無いから「無」です。
何かに集中すると我を忘れます。
すると嫌なことが無くなり「無」となります。
これは嫌なことを追い出しているのです。

修業が進むと
嫌なことがどうでも良くなります。
嫌なことも好きなことも同レベルになり、
完全調和の世界すなわち「空(くう)」となります。
円相の中は、一見「無」に見えますが、
色々なものが詰まったままで
完全調和なので見えないだけです。

円相には「無」と「空」の両方の意味があると言うことです。

«リアリティ

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